錯誤とはどのようなものですか?
錯誤というのは、表意者自身が意思と表示の不一致を知らない場合のことで、思い違いやうっかりミスがこれに該当します。
例えば、自分の持っている土地の中で、一番地を売る契約をしたつもりが、その隣の二番地を売る契約をしてしまったというようなケースなどです。
錯誤の法律的な問題とは?
この錯誤については、非常に難しい問題を含んでいます。
すなわち、法律行為の要素に錯誤があった場合には、それは無効となるのですが、実際の場面において、「これは要素の錯誤である」と言い切れるかどうかという判定がつきにくいのです。
錯誤と過失の関係は?
錯誤については、表意者に重大な過失があった場合には、その無効を主張しても認められないとされています(95条但書)。
これは、重大な過失があった者を、相手方以上に保護するのは妥当ではないという考え方からです。
このように、単なる勘違いであったということでは済まされないケースもありますので、十分注意したいところです。 |