不動産の法律ガイド



天然果実と法定果実について

天然果実とはどのようなものですか?

天然果実というのは、元物の経済的用途に従い、自然に、あるいは人工的に産出されるもののことです(88条1項)。具体的には、果樹になる果物、乳牛からとれる牛乳、金鉱の金などです。

ただし、盆栽での木の実や、金時計からはずれた金の部品などは、どれだけ値打ちがあったとしもて民法上の果実ではありません。これは、元物の経済的用途にそって産出されたものではないからです。

法定果実とはどのようなものですか?

法定果実というのは、元物を他人に使わせて、その対価として取得する金銭やその他のものです(88条2項)。

具体的には、土地や建物を貸して得られる地代や家賃、金銭を使用させて得られる利息などです。

民法の果実をめぐる争いとは?

民法の果実というのは、元物の持ち主が変わったときに、その果実が元の持ち主と新しい持ち主のどちらのものになるのかによって、争いが起きることがあります。そこで、民法第88条と89条では、その規定が定められています。

具体的には、果樹園の木の売買では、果樹の引き渡し前に収穫した果実は元の持ち主の、引き渡し後に収穫した果実は、新しい持ち主のものになります。

また、月の半ばで家屋を売却した場合の家賃は、売却した日付で日割り計算し、旧家主と新家主で分け合うことになります。


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