安い駐車場代が魅力で部屋を借りていたのに、突然息子が使うから返してくれと言われたのですが…
民法第601条では、次のように規定されています。
⇒ 「賃貸契約の場合、貸主は借主に対して部屋の使用・収益をさせる義務を負う」
つまり、部屋を借りている人は、その部屋を使うために必要とする範囲内でのみ、アパートの敷地を利用することができるということです。これには、アパートの部屋から道路に出るまでの通路の利用などが含まれます。
ただし、駐車場に関しましては、アパートの部屋と駐車場の契約がどのようになっているのかによって事情が異なってきます。
例えば、部屋の契約の中で「駐車場の利用を認める」と記載されていれば、駐車場だけの契約解除はできません。
すなわち、部屋を借りるときに駐車場が利用できることが条件であったとか、不動産屋の張り紙に「駐車場付き」などと書かれていた場合には、部屋を借りている側が駐車場も使う権利を持っているということです。
これに対して、部屋の契約とは別に駐車場を借りる契約を締結していた場合には、民法に従って、解約の申し入れから1年を経過すれば明け渡さなければなりません。
部屋は駐車場付きということで契約したのに、駐車場の抽選にもれてしまった場合は?
そのような場合は、不動産会社は相当の期間内に適当な駐車場を確保しなければなりません。
なので、不動産会社が駐車場を用意してくれたら、部屋を解約する必要はありませんが、もし用意できなかったときには、不動産会社は解約されても仕方ないということになります。
なお、この場合は、借主は契約金の返還を求めることができます。 |