不法原因給付とはどのようなものですか?
民法708条の不法原因給付というのは、不法な原因によって誰かに何かを渡した者は、「返してくれ」と言っても無駄であるというものです。
例えば、バブル期に愛人名義でマンションを買ってあげたとします。
そして、その後、バブルが崩壊し、愛も冷めたので、マンションを取り返したいと考えても、それは無理であるということです。
不法な原因とはどのようなものですか?
不法な原因というのは、公序良俗に違反することで、かつ本人がそれに自ら積極的にかかわっていることをいいます。
ちなみに、犯罪の依頼などもこの不法な原因に該当します。
正当事由とはどのようなものですか?
土地や建物の賃借の契約期限がきて、家主がその更新を断りたいのであれば、「正当事由」が必要であり、事前にそれを述べなくてはなりません。
具体的には、家主と借家人のそれぞれが、その土地や建物を必要とする理由、契約状況、明け渡しの条件などが必要になります。
なお、明け渡しに伴う立ち退き料を給付することを申し出た場合は、正当事由の有無の考慮事情とされます。 |