たとえ雨水であっても、隣地から自分の土地に流れてくるものについてはいい気分はしないと思います。

お互いの土地が広ければあまり気にならないかもしれませんが、都会のように屋根と屋根とがくっつくような状態ですと、なかなか我慢もできないかもしれません。

ただ、雨水が入ってくる原因には、自然的排水と人工的排水があり、法律では両者を区別して取り扱っています。

自然的排水については避けようがありませんので、やむを得ません。

そのため、法律上、自然的排水については、それを我慢しなさいとしています。

例えば、高い土地から流れてくる雨水は、土地の自然の高低差から生じたものですから自然的排水といえます。

このような場合は、自然に流れてくる雨水の流れを妨げてはならないと定めています。

つまり、人間は自然との調和の中で生活せざるを得ないわけですから、その程度のことは甘受しなさいというわけです。