隣の塀が自分の敷地に侵入して設置されている場合、どのような請求ができますか?
境界が確定していて、塀がその境界を越境していることが明確であれば、塀を収去して土地を明け渡すよう請求することができます。
ただし、侵入している土地について、その状態が20年以上続いている場合には、侵入している側が土地を時効取得することがあります。
その場合には、もはや塀を撤去せよということはできなくなります。
境界が確定していない場合はどうなりますか?
境界が確定していない場合は、そもそも境界から侵入しているかどうか不明です。
つまり、自分自身では、自分の敷地に侵入していると思っていても、客観的にみれば侵入していないかもしれないということです。
そこで、まず境界を確定する必要があります。
よって、この場合は、境界確定訴訟を提起し、それと合わせて、塀の収去と土地明け渡しを求めることになります。
ちなみに、塀の存在というのは境界を示す有力な証拠になりますから、塀が境界線と認められる可能性があります。
その場合には、言い分が認められないことになります。 |