袋地通行権とはどのような権利ですか?
袋地というのは、他人の土地を通らなければ公道に出られない土地のことをいいます。
そして、この袋地の所有者には、「袋地通行権」といって、それを囲む土地を通って公道に出るための権利が法律上認められています。
なお、権利には、私道を囲んでいる土地の所有者の承諾は必要ありません。
なぜ袋地の所有者は私道の費用を負担しなくてもいいのですか?
袋地の所有者については、通行する権利はあっても、金銭的な負担はあってもいいはずだと思うかもしれません。
しかしながら、例えば、土地を分譲して袋地ができた場合には、袋地に住んでいる人は「償金」を払わなくてもよい、と民法第213条で規定されているのです。
それでもやはり不公平だと思う人もいるかもしれませんが、この土地を有効利用するためには、私道は絶対に必要なものであり、この私道は、袋地の所有者が歩行することを前提にして敷地の価値を決めたはずです。
なので、袋地の所有者だけ私道の費用を支払っていないからといって文句は言えないことになっているのです。
なお、建築基準法では、よりよい住宅環境や防災のために、土地計画区域内に家を建てる場合には、敷地が幅4メートル以上の道路に2メートル以上接していなければならないと規定されています。
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